【徹底比較】ChatGPTだけじゃない!対話型AIチャットサービス7つを紹介

chagpt

AIによる自動応答を提供するチャットサービスは、ビジネスやカスタマーサポートにおいてますます重要な役割を果たしています。そして、最近話題のChatGPTは、OpenAIが開発した大規模言語モデルの一つで、ビジネスへの活用も進んでいるところです。

しかし、ChatGPT以外にも類似したAIチャットサービスはあります。それぞれのサービスには特徴があり、用途に合わせて選ぶことが重要です。

そこで今回は、ChatGPTの代替として使える対話型AIチャットサービスの特徴を解説します。AIチャットサービスに興味を持った方は、ぜひ最後までご一読ください。

※記事に記載している情報は2023年5月時点の調査に基づくものです。各サービス内容が変更になることがありますのでご了承ください。

1.信頼性の高い情報を提供してくれる「Perplexity AI」

image1.png

出典:Perplexity AI

「Perplexity AI」は、2022年12月に発表された会話型検索エンジンです。Perplexity AIは生成系AIサービスの一つで、アカウントを作成することなく利用できます。

UIはGoogle検索のようにシンプルで、「Ask anything…」と表示された入力フォームに調べたいことや質問を入力すると、それに対する応答結果が返されます。

Perplexity AIの大きな特徴は、応答結果の文章の出典となるソース情報が明記される点です。そのため、応答結果が本当に正しいのかを判断しやすくなっています。また、追加の情報入力や関連事項の検索ができるようになっており、情報の深掘りが可能な点もChatGPTと異なる点といえるでしょう。

さらに、Perplexity AIは高速なWebクローリングによって、ネット上にある情報を収集・要約した文章を返してくれます。これにより、最近の話題に関する質問ではChatGPTよりも応答精度が高くなる傾向があります。

「Perplexity AI」のサービス特徴一覧表

Perplexity AIの特徴を下記の表にまとめました。

項目内容
サービス名称Perplexity AI
提供会社Perplexity AI
公式URLhttps://www.perplexity.ai/
プランなし
料金無料
登録の要・不要不要
日本語対応・非対応対応

Perplexity AIは無料で利用でき、会員登録も不要です。公式URLにアクセスすればすぐに利用できる点は、ChatGPTにはない魅力でしょう。ただし、日本語には対応しているものの、英語と比較すると精度は落ち、事実と異なる回答をしてくる可能性もあるため注意は必要です。

2.GPT-4を無料で利用できる「Bing」

image2.png

出典:Microsoft Edge(Bing)

マイクロソフトが提供する検索エンジン「Bing」には、AIとのチャット機能があります。この機能は「Bing AI」と呼ばれ、人の代わりにAIが検索して質問に答えてくれます。

Bing AIの最大の魅力はGPT-4を無料で利用できることです。GPT-4はOpenAIが手がける大規模言語モデルの最新バージョンで、性能や信頼性においてChatGPTのベースモデルであるGPT-3.5を格段に上回っているとされています。

GPT-4を利用する方法は、有料の「ChatGPT Plus」に登録するか、無料で利用可能なBingを利用するかの2つです。つまり、GPT-4を無償で試したい場合は、Bingを利用することが唯一の選択肢です。

「Bing」のサービス特徴一覧表

Bingの特徴を下記の表にまとめました。

項目内容
サービス名称Bing AI
提供会社Microsoft
公式URLhttps://www.microsoft.com/ja-jp/edge
Microsoft Edgeをダウンロードし、Microsoftアカウントでのログインが必要
プランなし
料金無料
登録の要・不要要(Microsoftアカウント)
日本語対応・非対応対応

BingはMicrosoftのアカウントを持っていれば無料で利用できます。無料で最先端のベースモデルであるGPT-4を利用したい方におすすめです。Bingは検索エンジンの情報をベースに回答を生成するため、ChatGPTと比較すると、最新の出来事に関する情報を得られやすいでしょう。

3.音声入力が得意な「ChatSonic」

img_chatsonic_qbook0508.PNG

出典:ChatSonic

「ChatSonic」は、画像生成機能や音声コマンド機能、テキスト生成機能、ライティングの提案機能などを持った対話型AIチャットサービスです。

画像生成機能では、プロンプトを入力するだけで、詳細な指示に基づいたアートワークや画像を生成できます。音声コマンド機能により、テキスト入力とは異なる方法でChatSonicに指示を与えることも可能です。

テキスト生成機能を使えば、自然言語処理と機械学習を使って、ブログ投稿や製品説明、ストーリーやポエムなどのテキストベースのコンテンツも生成できます。さらに、ライティングの提案機能により、文章へのアドバイスやアイデア、文法や誤字のチェックなどを受けることも可能です。

ChatSonicは、テキストや音声による自然な会話で、さまざまなニーズに応えられる対話型AIチャットサービスといえるでしょう。

「ChatSonic」のサービス特徴一覧表

ChatSonicの特徴を下記の表にまとめました。

項目内容
サービス名称ChatSonic
提供会社Writesonic
公式URLhttps://writesonic.com/chat
プラン・Free Trial
・Long-form
・Custom Plan
※各プランでPremium(GPT-3.5)/Superior(GPT-4)/Ultimate(GPT-4)のいずれかの生成品質を選択可。選択した品質によって月間最大生成語数が異なる。
料金・Free Trial:無料
・Long-form:月額12.67ドル~
・Custom Plan:要問い合わせ
登録の要・不要
日本語対応・非対応対応

ChatSonicは、有料プランと無料プランに分かれていますが、無料の場合は月の最大生成可能ワード数が2,500語まで(Ultimateの場合)のため、ワード数(文字数)が足りなくなる場面が多くなる可能性があります。まずは無料プランで利用して、生成ワード数の不足を感じる場合は有料プランへの移行を検討するのがいいでしょう。

4.検索ポータルに組み込まれた「YouChat」

image4.png

出典:YouChat

「YouChat」は、You.comという検索エンジンの一部として提供されています。You.comのトップページにあるキーワード入力欄にキーワードを入力すると、そのキーワードに関連する検索結果とともに、YouChatによる回答が表示されます。さらに、その回答欄からそのまま会話を続けることも可能です。

また、YouChatは最新のニュースや情報源を常に引用しているため、時事的な問題が得意とされています。論理的なクイズにも強く、ChatGPTよりも論理的な推論を使用した問題解決に役立ちやすいでしょう。

ただし、YouChatはベータ版となっており、現状ではその正確性への問題を指摘する声も少なくありません。特に、日本語の質問に対しては誤答が多い傾向がみられます。なお、You.com側も、生成されたコンテンツに対して責任を負わないことを明言しています。

「YouChat」のサービス特徴一覧表

YouChatの特徴を下記の表にまとめました。

項目内容
サービス名称YouChat
提供会社SuSea, Inc.
公式URLhttps://you.com/
プランなし
料金無料
登録の要・不要不要
日本語対応・非対応対応

YouChatは、検索エンジンに組み込まれているため無料で利用可能です。会員登録も不要で、日本語にも対応しています。しかし、先述の通り、日本語の質問については誤答が多くみられるため、英語で質問をしたほうがより精度の高い回答が期待できるでしょう。

5.文章生成が得意な「Google Bard」

google_bard.PNG

出典:Google Bard

2023年3月に一般公開された「Google Bard」は、新たに人工知能(AI)を用いた対話型検索サービスです。これまでの検索方法と異なり、ユーザーが自然な文章でAIに質問をすることができ、さらに、AIがビッグデータを用いた正確な回答をしてくれます。

Googleが開発する大規模言語モデル「LaMDA」の活用が、さまざまな質問に対する柔軟な回答を可能にしました。Googleは、Bardを「詩人(Bard)」のように受け答えしてくれるものと位置づけています。ユーザーの質問に答えるだけではなく、文章を作成・校正したり、小説や詩を創作したりするなど、人間の会話のような自然な文章生成が期待されているのです。

Bardは2023年3月21日にアメリカとイギリスでベータ版が一般公開されており、2023年5月11日、試験運転中として日本語版も公開されました。

現時点だとGoogleアカウントへのログインは必要ですが、無料で利用できます。

「Google Bard」のサービス特徴一覧表

Google Bardの特徴を下記の表にまとめました。

項目内容
サービス名称Google Bard
提供会社Google LLC
公式URLhttps://bard.google.com/
プランなし
料金無料
登録の要・不要
日本語対応・非対応非対応(2023年4月時点)

BardはChatGPTと比較すると、問題解決能力やコーディングに関してまだ改善の余地があるといわれています。ベータ版には明らかな間違いも散見されるため、正式な実装まではまだ時間を要するようです。

6.ワークスペース上で利用できる「Notion AI」

image6.png

出典:Notion AI

「Notion AI」は、人気のタスク管理アプリ「Notion」のワークスペース上で利用できるAIツールです。自然な文章を生成することで、業務効率化や生産性向上が実現できます。

Notion AIのシステムの基盤は、OpenAI社が開発した自然言語処理モデル「GPT-3」です。そのため、「Notion AI」と「Chat GPT」はおおもとの処理モデルが同じであり、文章生成に特化したAIツールといえます。

Notion AIは、執筆に数時間を要する長い文章でも数十秒~数分で自動生成が可能な上、まるで人間が書いたような自然な文章である点が大きな特徴です。ただし、現時点では正確性に欠ける部分もあるため、Notion AIを使って作成した文章は、人間の手で推敲する必要があるでしょう。

「Notion AI」のサービス特徴一覧表

Notion AIの特徴を下記の表にまとめました。

項目内容
サービス名称Notion AI
提供会社Notion Labs, Inc.
公式URLhttps://www.notion.so/ja-jp/product/ai
プラン・フリー
・プラス
・ビジネス
・エンタープライズ
料金・フリー:無料
・プラス:月額8ドル
・ビジネス:月額15ドル
・エンタープライズ:要問い合わせ
登録の要・不要
日本語対応・非対応対応

Notion AIは、有料版であっても月額8ドルと比較的安価で利用できる点が魅力です。無料プランの場合、ワークスペースのメンバー1人につき20回までNotion AIの機能を利用することができます。Notion AIの無料版と使い勝手を比較してみて、自分の目的に適したほうを選ぶといいでしょう。

7.汎用性が高い「ChatGPT」

image7.png

出典:ChatGPT

「ChatGPT」は、OpenAI社が開発した自然言語処理のモデルであり、学習データに含まれる膨大な量のテキスト情報をもとに自然言語処理を行うことができます。そのため、汎用性が高く、文章生成や文章修正、翻訳、要約、問答応答など、幅広い分野で活用できます。例えば、ChatGPTはWeb上の大量のテキストデータから、指定したテーマやキーワードに関連する文章を生成したり、要約文を生成したりすることも可能です。

また、ChatGPTはユーザーのフィードバックを繰り返し学習するアルゴリズムが採用されているため、繰り返し使用することで、より精度の高い回答が期待できます。さらに、ChatGPTは、その分かりやすい操作性も魅力です。登録をすればチャット欄への入力だけで質問や指示に対応した回答が得られます。

このように、ChatGPTは高い汎用性や使いやすさから、さまざまな分野での活用が期待されています。今後も、より高度な自然言語処理技術の開発が進むことで、より多くの分野で活用されることでしょう。

「ChatGPT」のサービス特徴一覧表

ChatGPTの特徴を下記の表にまとめました。

項目内容
サービス名称ChatGPT
提供会社OpenAI LP、OpenAI Inc
公式URLhttps://openai.com/blog/chatgpt
プラン・Free plan(GPT-3.5)
・ChatGPT Plus(GPT-4)
料金・Free plan:無料
・ChatGPT Plus:月額20ドル
登録の要・不要
日本語対応・非対応対応

ChatGPTには無料版と有料版の「ChatGPT Plus」があります。公式サイトがアナウンスしている有料版の特徴は以下のような点です。

・混雑ピーク時でもアクセスしやすくなる
・レスポンス(応答時間)が短縮される
・新機能を利用できるようになる

その他、次のような特徴や追加実装されると予想されている機能があります。

・次世代大規模言語モデル「GPT-4」が使える(実装済み)
有料版では次世代大規模言語モデルと呼ばれる「GPT-4」を利用できます。無料版の「GTP-3.5」と比べると、正確性や利用者からのフィードバック反映精度の改善など、格段に性能が向上しているとされています。

・高度なカスタマイズ(実装済み)
有料版ではAPIにアクセス可能で、ChatGPTを目的に合わせて高度にカスタマイズできます。例えば、ChatGPTをWebサイトに組み込み、顧客対応の代行をさせることも可能です。なお、API利用には月額料金とは別に費用が発生します。

・マルチモーダル対応(未実装)
テキストだけでなく画像の意味も理解するマルチモーダル化に対応。文章と画像を併せた質問や回答が可能になる見込みです。写真をはじめ、複雑な図や数式などを取り扱えるようになることで、難解な物理問題が解けるようになったり、動画や音声コンテンツを取り扱えるようになったりするなどの性能向上が期待されています。

「ChatGPT」とは?高精度AIチャットボットの概要と始め方、活用方法5選| Qbook

対話型AIチャットサービスのまとめ

今回は、ChatGPT以外の対話型AIチャットサービスについて解説しました。

ChatGPTの登場によって、対話型AIチャットサービスへの注目は急激に高まっており、さまざまなサービスが発表・公開されています。各サービスの特徴や得意とする分野は異なるため、自身の目的に応じて選択しましょう。

ビジネスシーンでのAIチャットサービス活用を検討している方は、まずは無料で利用できるものから使用感を確認してみてはいかがでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました