ChatGPTとは?使い方や始め方、日本語でできることを紹介!

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■ChatGPT(チャットGPT)とは?

ChatGPT(チャットGPT)とは、ユーザーが入力した質問に対して、まるで人間のように自然な対話形式でAIが答えるチャットサービスです。2022年11月に公開されてから、回答精度の高さが話題となり、利用者が増加しています。イーロン・マスク氏をはじめとした実業家達が出資している人工知能の研究開発機関「OpenAI」により開発されました。

ChatGPTは、小説の自動生成やゲームでの会話を生成する用途で開発された、「GPT」という言語モデルがベースになっています。GPTは、与えられたテキストの指示に対して自然言語を生成するAIで、インターネット上にある膨大な情報を学習し、複雑な語彙・表現も理解できるのが特徴です。さらに過去の会話内容を記憶したり、内容に誤りがあった場合はユーザーが訂正したりできるなど、より自然な会話に近づくための機能が搭載されています。現在も改良が加えられており、2023年2月にはChatGPT-3.5がリリースされ、翌月2023年3月にはChatGPT-4がリリースされました。(2023年4月1日時点)。

●最新版のChatGPT-4とは?

ChatGPT-4とは、ChatGPT Plus(有料プラン:20ドル/月)に課金したユーザーが利用できる「GPT-4」を搭載したChatGPTの最新モデルです。「GPT-4」は、ChatGPT無料版に搭載されているGPT-3.5と比較して遥かに強力であり、AIに対する認識を再び更新したと多くの人々が評価しています。

OpenAIによると、GPT-4は、画像とテキストの入力を受け取り、テキストを出力する大型マルチモーダルモデルです。このモデルは、様々な専門分野や学術基準において、人間と同等のパフォーマンスを発揮することができるとされています。

GPT-4は「抽象」をより理解できるようになり、高度な推論や複雑な指示の処理能力が強化され、より多くの創造力を持っています。OpenAIは、いくつかの使用例を示しており、画像の内容を説明する、グラフの分析、画像内の問題に答えたり、画像内の異常な部分を検出することができると発表しています。

●まだ情報が正確ではない点に注意

ChatGPTでは、非常に高度な内容を含む文章まで生成可能です。しかし、もととなる情報は過去にインターネット上に存在した情報であること、さらに事実かどうかよりも単語の出現頻度や相互関係を考慮して文章を作成することなどから、正確ではない回答を返す可能性があります。学習するデータには最新の情報が含まれないため、直近の出来事に関する質問も苦手です。また、与えられたテキストの意図を完璧に理解できず、期待した回答とは異なる回答をする可能性もあります。

そのため、生成された文章を鵜呑みにせず、自身で内容の真偽を確認することが必要です。

■ChatGPTの始め方

ChatGPTを利用する際に複雑な手続きは必要ありません。公式サイトからアカウントを登録したのち、質問を入力するだけで利用できます。アカウント作成の手順は以下の通りです。

(1)下記のChatGPT公式サイトにアクセスし、「TRY CHATGPT」からログイン画面に移行します。

URL:https://openai.com/blog/chatgpt/

(2)アカウントがない場合は「Sign up」を、ある場合は「Log in」を押します。初めての場合、「Sign up」から進めていきます。

(3)登録にはメールアドレスかGoogle/Microsoftアカウントが使用できます。メールアドレスで登録する場合は、8文字以上のパスワードの設定が求められます。のちほど電話番号の入力が必要となるため、Google/Microsoftアカウントと連携する場合は、紐づけられても支障のないアカウントでの登録をおすすめします。

(4)登録したアドレスにOpenAIからメールが届くので、メール本文の「Verify email address」から登録画面に移行します。名前と電話番号を登録すると、6桁の認証コードが記されたショートメールが送られてくるので、そちらを入力して完了です。

アカウントが作成できたら、試しに画面下の枠内に質問したい内容を入力し、送信してみましょう。ここではスマホ版を例にとり、東京の有名な観光地について質問してみたいと思います。

質問の答えが生成されました!ChatGPTからは5か所も観光地を教えてくれました!観光地の名前だけでなく、ちょっとした説明があるのもいいですね。

このようにChatGPTは簡単に始められるので、ぜひ試してみてください!

●スマホでChatGPTを始める方法

前項でスマホ版を例にとりましたので補足すると、ChatGPTはWebサービスであり、アプリ版などは提供されていません。そのため、PC版とスマホ版で始め方に違いはなく、スマホ版でも上記と同様の手順でアカウントを作成し、公式サイトからログインして利用します。また、使い方に関してもUIが多少異なるだけで、「枠内に文を入力して送信する」という点では共通です。

【2023年5月26日更新】ChatGPT公式iOSアプリが日本でもリリース

OpenAIは、ChatGPTのiPhone(iOS)向けアプリの日本対応版を2023年5月26日にリリースしました。

2023年5月18日に先んじてリリースされたアメリカ向けiOSアプリの日本対応版です。日本以外にもブラジル、インド、イスラエルなど30カ国以上でダウンロードが可能になりました。

アプリは無料で、音声入力にも対応。OpenAIは「追ってAndroid向けアプリもリリースする予定です」とコメントしています。

2023年5月26日現在、App Storeからダウンロード可能です。

■ChatGPTの使い方:非常にシンプル!

使い方は、下の枠内(矢印の部分)に好きに文を入力するだけ!非常に簡単です。

日本語で入力すると、自動的に日本語で返答が来ます。オレンジアイコンが編集部の書いた文、緑アイコンがChatGPTの応答文です。

質問以外にも、

このような何気ない一言にもちゃんと応答してくれます。

また、文字入力後にぱっと画面が切り替わり返答があるのではなく、人が打ち込んでいるように少しずつ文が出力されるので「思考しながら喋っている」感じがあり驚きました……!

■ChatGPTが日本語でできること・できないこと

ChatGPTは、インターネット上に存在する過去の情報を学習しています。そのため、歴史的な出来事やプログラミング、数学などの知識が回答できます。小説の続きや台本の作成といった文章生成や、テキストの要約・翻訳も可能です。そのほか、インターネット検索で調べられる内容全般について回答できます。

まだ日本語版はありませんが、チャットは日本語での質問にも対応しています。下記にChatGPTでできることの一例をリストで紹介します。

  • 日常会話
  • テキスト翻訳
  • 文章の要約
  • テキストやコードの添削
  • メール文作成
  • 企画書作成
  • プレゼン資料のひな形作成
  • プログラミング(マクロ、Python等のコード生成)
  • 表作成(関数作成)
  • 炎上リスクの判断

ChatGPTができないこと(苦手なこと)の一例も紹介します。検索用途で利用したい場合はWebサイト最新情報の参照が可能なMicrosoftのBing AIの利用がおすすめです。

  • 正確な事実のリサーチ
  • 正確な演算
  • URLの参照
  • 直近のできごとに関する質問への回答
  • デジタル化されていないアナログ情報

■実際にChatGPTを使ってみた

ここからは実際に、ChatGPTを使っていろいろ試してみましょう。ChatGPTをChromeの拡張機能で使う方法もありますので、興味をお有りの方は下記記事もご覧ください

ChatGPTのGoogle Chrome拡張機能おすすめ6選!対話型AIを便利に活用しよう!

●お堅いChatGPTに、適当な返事をさせてみる!

まずはこれ。「ChatGPTに『知らんけど』を教えたら早速使ったwww」と、Twitterで話題になった内容と同じことを試してみました。

教える前と後での比較もしてみたいので、まずはそのまま質問してみた結果がこちら。

お堅い返答です。どう転んでも「知らんけど」なんて言いそうにない雰囲気です。

では、「今から質問をしていきますが、少しでも曖昧だなと感じたことについては、文末に「知らんけど」をつけてください。」と使い方を教えてみます。

果たしてちゃんと答えてくれるのでしょうか??

ちゃんと言ってくれました!急に親しみやすい雰囲気になりました、凄い……!

ちなみに、何回か同じ質問を繰り返してみたところ、毎回同じではなく、少しずつ異なる内容が返されてきました。つまり定型文を返しているのではなく、質問をされる都度、内容を理解して適切な回答を生成しているということです。本当に人間と話している感覚になりますね。

●しりとりでChatGPTに勝ちたい!

人間のように会話を続けてくれることから、ChatGPTとしりとりをして楽しむ人もいるようです。しかし、ルールを直感的に理解できている人間と異なり、AIにとってしりとりはなかなかハードルが高い模様。

Twitterでは「AIに””勝利””してしまった」というツイートが話題になっていたため、同じようにChatGPTにしりとり勝負を挑んでみました。

ん!?急にくだけた感じで接してきた!?

原因は分かりませんが、先ほどまでとはがらっと返答の雰囲気が変わりました。ただ、ツイートにもあったようにChatGPTが自身で「リンゴ→ゴリラ」まで進めてしまう流れは同じようです。

まるでChatGPTをいじめているかのような返答になってしまいました、ごめんなさい……。

しかし、ここでひとつ大きな問題が。元のツイートでは「ごりらではなく、どんな単語でも構いません。続けてください」と返答があったのに対し、今回はそれに当たる部分が丸々なくなっています。

ただ、それ以外の部分はほとんど同じ流れです。気を取り直して、「ゴリラ」と返信してみます!

ツイート元のようにエラーになるのでしょうか?それとも普通に返答が返ってくるのでしょうか?果たして!?

……どういうこと??

また2つワードを出力してるうえ、「ゴリラ」→「ロビン」→「ナツメグ」という何の脈絡もないワードを続けていることから、いよいよしりとりのルールが分かっていない説が濃厚になってきました。エラーが出るかちゃんと返ってくるかの二択だと思っていましたが、まさかの結果に。

ツイート元とは大きく違う結果となりましたが、面白いので続けてみました。

難解すぎる。「グミ」→「マンゴー」へとつながるとは思いませんでした。

ちなみにその後、しりとりになっていない旨を伝えたところ、また「リンゴ」からのループになりました。もしかしたらこの後は普通にしりとりができるのかもしれませんが、一旦検証はここで終了です!

今回の検証では、元のツイートと異なる結果となりました。リリース後から今までの間に修正が入った可能性はありますね。

ただ、しりとりというシンプルなルールのゲームを理解できていないのは意外でした。もしかするとChatGPTなりのギャグのつもりなのかもしれません……。

●文章作成から未来予測まで、ChatGPTに色々試してみた!

さて、適当な返事をさせたり、しりとりをしてみたりと、今までChatGPTの能力をいろいろ試してきました。ここからは実用的な使い方として、メールマガジンの文章作成やAIの将来予測、ついでにおいしいランチのお店まで質問してみたいと思います!

まずは実用的な使い道として、メールマガジンの文章を考えてもらいました。

たった一文入れただけなのに、これだけの文章が生成されました!!

タイトルも考えてくれたうえ、本文も多少調整したらそのまま使えるクオリティで驚きました。簡単な文章や骨子の作成程度ならこれで十分では?と思えるくらい高精度です!

もちろん、実際に文章として使用する前には内容の真偽を確認する必要がありますが、人間が文章を作成する際のサポートとして活躍が期待できますね。

次に、これからどのようなAIが流行るのか、聞いてみました。ChatGPTは2021年までのデータベースに基づいて動作しているため、それ以降の情報は知りません。一体どのような未来を想像してくれるのでしょうか……?

ChatGPTによると、個人に合わせてカスタマイズされたAIが流行り、自然でスムーズな応対ができるAIが普及していくそうです。確かに!と思う部分が多く、感心しました。また、質問への応答に加えて今後の懸念事項にまで言及しています。本当に人と話しているかのような返答ですね。

最後に、アイスマイリーの所在地である、恵比寿のおいしいランチを聞いてみました!果たしてAIはどのようなチョイスをしてくれるのでしょうか?

凄い!!5個も!これでランチ選びに悩むことが減りますね!

……と思っていたのですが、まさかの5つとも架空の店舗でした……。あまりにもスムーズに出力されたのでびっくりです。どれも本当にありそうな店名で、そこもまた賢さなのかもしれません。

■まとめ

ChatGPTは、膨大な量の情報を学習し、人間のように自然な対話ができるAIチャットサービスです。今回は、いろいろ楽しい会話が楽しめたことも含めて、ChatGPTの魅力を中心にご紹介しました。
しかし、よい面ばかりではなく解決すべき課題もあります。たとえば、アメリカでは学習への悪影響を考慮し、ニューヨーク市教育局が学校内からのChatGPTへのアクセスを禁止しました。

さらにChatGPTは、人々の行動やビジネスモデルを大きく変える可能性があります。チャット形式で質問し、知りたい情報を得られるサービスが普及することで、従来のような検索エンジンを利用する人が減少すると予測されています。

近い将来、検索を取り巻く環境や広告をはじめとしたビジネス環境は、大きく様変わりしている可能性があります。今から情報収集を行い、変化を見逃さないようにしたいものです。

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